ワーキングホリデーに向けて準備することについて調べると「Wiseを登録する」とあり、多くのワーホリ経験者がWiseをおすすめしています。
Wiseについて調べると「実際の為替レートと格安の手数料で海外送金できるサービス」とありますが、これだけではよく分からなかったので、詳しく調べてみました。
今回は「Wise」とはどのようなサービスなのか、ワーホリ中はWiseをどのように活用するのかについて調べてまとめています。
Wiseとは?
Wiseとはお得に海外送金することができるサービスです。
世界中の40以上の通貨に対応しており世界160か国以上で利用することができます。
海外送金の他にも以下のようなサービスを利用することができます。
- 海外送金
- 通貨の両替
- マルチカレンシー口座で外貨を管理
- 海外の銀行口座情報の取得
- デビットカード発行
Wiseのアカウント登録や送金等の手続きは全てオンラインでできます。
海外送金サービス
まずは海外送金サービスについて詳しく解説していきます。
Wiseの一番の特徴は「実際の為替レートと格安の手数料で海外送金できるサービス」であることです。
送金サービスなので銀行ではありません。
日本の銀行口座から海外の銀行口座へお金を移すとき、つまり、海外送金するときに役立つサービスになります。
銀行口座から直接海外の銀行口座に送金することもできますが、その場合は手数料が高額になったり不利な為替レートが適応されたりして送金手数料が高額になってしまいます。
Wiseを利用すると実際の為替レートが適応され、手数料も低く抑えることができます。
もう少し詳しくWiseの特徴をみていきましょう。
Wiseでの海外送金の仕組み
Wiseではまず、自分の持っている通貨の国と送金したい通貨の国のWise口座をそれぞれ開設します。
Wiseを通した海外送金の仕組みは次のようになります。
- 自国の銀行座から自国のWise口座へ送金
- 自国のWise口座から送金先国のWise口座へ送金
- 送金先国のWise口座から送金先国の銀行口座へと送金
Wiseを使用しない通常の海外送金の場合、国内の銀行口座から海外の銀行口座へ海外送金する場合は、海外のいくつかの中継銀行を介して行われるため高額な手数料と時間がかかります。
ですが、Wiseを利用すると送金がWiseだけで完結するため、短時間で送金でき、手数料を抑えることができます。
適応される為替レート
Wiseではミッドマーケットレートが適応されます。
ミッドマーケットレートとは市場でリアルタイムに変動している為替レートになります。Google検索した時やニュースで紹介されている為替レートです。
通常、銀行が海外送金などのために設定する銀行独自の為替レートは、ミッドマーケットレートに手数料が上乗せされたものになります。手数料ゼロ円となっていても、実際には銀行独自に設定してある為替レートに手数料が上乗せされている場合が多いので、銀行で両替した時に受け取れる金額はミッドマーケットレートで両替したときよりも小さくなってしまいます。
手数料
Wiseで海外送金する場合、固定手数料と両替額の数%の手数料がかかります。
手数料は通貨によって異なります。
例えば、日本円から米ドルに送金する場合は固定手数料265円と両替額の0.6%の手数料がかかります。日本円からニュージーランドドルへ送金する場合は固定手数料224円と両替額の0.57%の手数料がかかります。(2024年11月現在)
手数料は事前に確認することができ、送金後いくらになるのか確認することができます。
為替レートに手数料が上乗せされている等の隠れコストもないため分かりやすく透明性のある送金システムになります。
送金スピードも速い
Wiseでは、主要通貨の海外送金は1日以内にできることがほとんどです。送金状況についてはアプリで確認することができます。
一方で、Wiseを使用しない通常の海外送金の場合は、送金までの間にいくつかの中継銀行を経由するため送金に数日かかる場合があります。
通貨の両替
Wiseでは世界中の40種類以上の通貨に両替することができます。
両替だけなら数秒で完了します。
海外送金の項目にも記載していますが、Wiseでの両替ではミッドマーケットレートが適応され、別途手数料がかかります。為替レートには手数料が上乗せされていないので両替後にいくらになるのか、手数料にいくらかかるのかが分かりやすく、透明性のある仕組みになっています。
両替手数料は通貨によって異なりますが、多くの場合、銀行や空港での両替、クレジットカードの海外事務手数料よりも安く抑えることができます。
例えば、1000円を米ドルに両替する際には5円の手数料がかかります。(2024年11月現在)
両替手数料と両替後に受け取れる金額については、ホームページやアプリで簡単に確認することができます。
マルチカレンシー口座で外貨を管理
マルチカレンシーとは「多通貨」という意味で、マルチカレンシー口座とは外貨を管理することができる口座のことです。
Wiseでは海外送金や両替で外貨を扱うことになりますが、その外貨を保有・管理するのがマルチカレンシー口座になります。
Wiseでは一つのWiseアカウントで複数の外貨を保有することができます。
マルチカレンシー口座を使えばお得に海外送金したり海外からの送金を外貨のまま受け取ることができます。
保有している外貨はアプリでいつでも簡単に両替することができます。
マルチカレンシー口座に紐付けられたデビットカードを発行することができ、世界中のお店での買い物やネットショッピングでの支払いに利用できます。
注意点として、Wiseは銀行ではないため金利は付きません。保有できる資金は100万円までとなっています。
海外の銀行口座情報の取得
Wiseでは対象10通貨について現地の銀行口座情報を日本にいながら取得することができます。
現地の銀行口座情報を取得することで、その国からの送金を受け取る際に、手数料無料で送金を受け取ることができます。
通常、銀行の海外送金では送金を受け取る側も送金手数料の支払いがある場合が多いですが、Wiseを利用し現地の銀行口座情報を取得してこの口座に送金してもらうことで、国内送金と同じ扱いになり、送金を受け取る側は手数料を支払う必要がなくなります。
対象となるのは、米ドル、ユーロ、オーストラリアドル、ニュージーランドドルなどの通貨になります。日本円は対象外です。
デビットカード発行
Wiseでは、デビットカードを発行することができます。
実際のカードとデジタルカードを発行することができます。
実際のカードは発行手数料が1200円かかりますが、デジタルカードは無料で発行することができます。どちらも年会費は無料です。国際ブランドはVISAかMasterを選択することができます。
デビットカードを使用すれば、海外での買い物の際、現地通貨でお得に支払いすることができます。
デビットカードで外貨で支払いをした場合、マルチカレンシー口座に保有している外貨からそのまま引き落とされるため、為替や海外事務手数料等を気にすることなく買い物をすることができます。
自分の持っていない通貨で支払いをした場合は、手数料が最も安くなる通貨から自動で両替され引き落とされます。この場合もミッドマーケットレートが適応され両替手数料も明確に分かります。
一つのデビットカードで複数の通貨で支払いができます。
また、現金が必要になった際には、世界中のATMから現地通貨を引き出すこともできます。通貨の引き出しは月2回、3万円までなら手数料は無料です。(国や地域によってはATM自体に手数料がかかる場合があります。)
デビットカードはWiseのマルチカレンシー口座に連結しているので使い過ぎる心配はありません。
Wiseデジタルカード
Wiseデジタルカードとは、スマホのWiseアプリにカード情報が登録されているオンライン上のカードになります。
実際のデビットカードと同じように、お店での支払いやオンラインショッピングで利用することができます。
Wiseデジタルカードは支払いをするたびに凍結することができるので、セキュリティがより強化されています。
発行手数料は無料で、3枚まで持つことができます。
ワーキングホリデー中のWiseの活用方法
上記でWiseでできることについてまとめました。次に、ワーホリ中はどのようにWiseを活用していけばよいのかについて具体的に考えていきましょう。
ワーホリ中のWiseの活用方法は以下のようなものがあります。
- 現地の保険や留学費用の支払い(振込)
- 日本の口座からワーホリ先の現地銀行口座に送金する
- 現地での買い物にWiseデビットカードを利用する
- 現地のATMから現地通貨を引き出す
- 帰国時に余った現地通貨を日本の口座へ送金する
活用方法について、さらに詳しくみていきましょう。
現地の保険や留学費用の支払い(振込)
海外の指定の口座への振り込みが必要になった際にはWiseの海外送金を利用することで、銀行から海外送金するよりも両替手数料や送金手数料を低く抑えてお得に振り込むことができます。
例えば、現地の語学学校に通う場合の学費や海外旅行保険で現地の保険を利用する場合の保険料の振り込みの際にWiseの海外送金を利用することができます。
日本の口座からワーホリ先の現地銀行口座へ送金する
ワーホリを始めると現地の銀行口座の開設は必須になると思います。
ワーホリを始めたばかりで現地での収入がまだない時期には日本の口座からワーホリ先の銀行口座に送金して生活費に充てたり各種支払いを行ったりすることができます。
現地での買い物にWiseデビットカードを利用する
Wiseのマルチカレンシー口座で現地通貨を保有しておけば、デビットカードを利用して現地通貨のまま買い物をすることができます。クレジットカードでの買い物のように為替手数料や海外事務手数料を心配する必要はありません。
ワーホリ前に為替レートが有利なときを見計らって事前に日本円を現地通貨に両替しておくのがおすすめです。
現地のATMから現地通貨を引き出す
現地で現金が必要になった際には、Wiseデビットカードを利用して現地のATMから現地通貨を引き出すことができます。
Wiseデビットカードに紐付けられているマルチカレンシー口座に保有している外貨から引き落とされます。
ATM自体に手数料がかかることはありますが、Wiseの手数料は月2回、最大3万円まで無料です。
クレジットカードの海外キャッシングのように利息の支払いはありません。
帰国時に余った現地通貨を日本の口座に送金する
ワーホリ中に稼いだお金は現地の銀行口座に現地通貨で振り込まれます。
ワーホリ終了時には、現地の銀行口座に入っているお金を日本の口座に送金して現地の銀行口座は閉じる方がほとんどだと思います。
現地で稼いだお金を日本の口座に送金する際、Wiseの海外送金を利用すると銀行から直接送金するよりもお得に送金することができます。
また、日本の口座に送金するのではなくWiseのマルチカレンシー口座に保有しておけば、為替レートを見ながら自分の好きなときに日本円に両替することもできますし、別の国に旅行やワーホリに行く際にその国の通貨に両替することもできます。
まとめ
Wiseはお得に海外送金することができるサービスですが、海外送金だけでなく外貨両替やデビットカードの発行などワーホリにはとても役立つサービスがたくさんあります。
外貨両替は為替レートを見ながら自分のタイミングでお得な手数料できますし、デビットカードを利用すれば自分の保有する外貨で現地での買い物やキャッシングを行うことができるので為替レートや海外事務手数料を心配する必要もありません。
適応される為替レートはミッドマーケットレートであり、手数料が別途表示されるので透明性があり分かりやすいのもいいですね。
ワーホリの際には是非Wiseを利用してみましょう。